珍しくママチャリの話ではありません。
ロードバイクのホローテック又は2ピースクランクの場合ホローテック2規格のBBを使用しますが、この時チェーンラインは固定でカートリッジBBのように軸長で調整したり出来ません。
MTBの場合はBBにスペーサを噛ませる事が前提で、ハンガ幅にもよりますがスペーサを工夫することで可能です。
参考までに一般的なスペーサ挿入パターンを貼り付けておきます。
詳細知りたい方は図をクリックして確認してください。
さて、本題のロードバイク用のお話。先日書いた記事
で70mmハンガに使用した組み合わせのBBを使います。
使用したパーツはこちら(↓Amazonリンク)
70mmハンガに使用したくらいなので、68mmハンガにスペーサを噛ませる事が出来ます。
(逆にスペーサを噛ませないと軸が長すぎてガタが出たりカバーがつっかえます)
簡単に書くと、ハンガより外側の部分がロードバイク用より1mm(左右どちらも)短いのでそれを利用してスペーサを噛ませてクランク自体をほんの少しだけオフセットしてあげます。
※追記:画像を追加します。
上半分がロード用、下半分がMTB用のBBを張り付けて厚みの差を表示しておきます。
使用例はこちら↓
1番上は標準のロード用ホローテックBBの構成(ハンガは全て68mm)
2番目からはMTB用+ロード用インナーケース+スペーサ
1番右の数値がチェーンラインに加算される数値(mm)になります。
インナーカバーの事を考えると、スペーサは0.7mm~2.8mmの必要があると考えられます。
全長が長くなると、クランク軸と左クランクの嚙み合わせ(標準は約10mm)が短くなります。
全長が短くなる方は1mm程度クランク側に余長があるため吸収できると思います。
以前にも書きましたが、ここ(クランクの軸)は計算上2000kgの力が掛かってもおかしくありません。
個人的には可能な限り噛み合いは10mm確保、足りない時は9mm(90%)までが許容範囲と考えてます。
追記:正規位置で締め付けてても左クランクの噛みあい部分が潰れてガタが出る事があるとの情報を頂きました。やはり噛みあいは10mm確保した方が良いです。
物理的にも、脱落防止ピンの入る限界は噛み合い8mm程度までだと考えられます。
↓はクランクの噛み合い例
左:ハンガを挟まずクランク単体で限界まで押し込んだ時の噛み合い
中:68mmハンガに装着した時の噛み合い
右:脱落防止ピンを差して引っぱった時止まる位置
この組み合わせのBBを利用しても、ノーリスクでチェーンラインを外に出せるのは2mmのスペーサを用意できても1mmだけ。
それでも、噛み合いを10mm確保したまま1mm出せるメリットは大きく、個人的な許容範囲と考える噛み合い9mmの場合2mm出せれば何もしないより効果があると思います。
MTB用のBBであれば、右ワンのネジ長も多少大きくスペーサの取付が考慮されています。
噛み合いを考えず、ロード用のBBにスペーサ噛ませてるレビューなどを見かけますが、噛み合い長と脱落防止ピン、インナーカバー長に注意が必要です。
インナーカバーについては、定期的に分解チェックするなら無くても大丈夫かも知れませんが、中で軸が錆びるとクランクがBBから抜けないという事になりかねませんので注意。
使用するスペーサはこちら
シマノ (SHIMANO) リペアパーツ スペーサー (2.5mm)
シマノ(SHIMANO) リペアパーツ スペーサーB(0.7mm)
シマノ(SHIMANO) リペアパーツ スペーサーA(1.8mm)
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SHIMANO(シマノ) BB-MT800 BSA シェル幅:68/73mm BB-MT800
SHIMANO(シマノ) SM-BB93 BSA MTB用 68/73mm ISMBB93B
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