kapaの自転車ブログ

旧Twitterもやってます。https://twitter.com/HpKapa自転車以外も呟きます。改造について:書くまでもないですが、マネするときは自己責任でお願いします。

スクエアテーパーBB(ボトムブラケット)の選び方

検索してこのブログに来られる方の中には、BB-UN300の選び方を検索して来られる方が一部おられるようです。
検索して来て頂いてるのは BB-UN300のノーマルとKタイプの記事 (記事リンク)
選び方については書いた覚えがありません。
せっかく来て頂いたのに申し訳ないので、少し選び方について書いてみようと思います。
 

種類

スクエアテーパーBBとは、軸の先端が四角く軸の先が細くなった形状のボトムブラケットになります。
そしてボトムブラケットには色々と種類があります。
・軸のタイプ
・ハンガー幅
・ネジ切りの方向
・軸長
・BBにチェーンケースやFDを取り付けるタイプ
これらが合わなければ、そもそも自転車に取付出来ないなんて事になります。
ハンガー幅と軸長は下図に示します。

種類については既に色んなサイトできちんと紹介されているので
ボトムブラケットの種類」
で検索してください。
(他のサイトの焼き直し記事を作るのもアレなので)
 

選定時の注意点

・殆どのスクエアテーパーの右ワンは逆ネジ(向かって時計方向に回すと緩む)ですが、一部正ネジ(向かって時計方向に回すと締まる)があるのでフレーム側を確認してください。
 購入時は
 正ネジ:イタリアン、ITA
 逆ネジ:ISO、JIS、BSA、BSC
 などの表記を確認してください
・ハンガー幅は、68mm(ロード)、70mm(ママチャリ)、73mm(MTB)と種類があります。
(カッコ)内は主に採用されている自転車の種類で例外もあります。
こちらもフレーム側を確認してください。
 
カートリッジ式のママチャリに関しては少し特殊で、こちらにまとめてあります。

現在のボトムブラケットと異なるものを購入する場合

上記のネジ規格、ハンガー幅、軸長が同じであっても異なるメーカーの物を使用するとクランクの取付位置が左右にずれる→チェーンラインも変わる事があります。

メーカーが異なる場合

事例として、ロードバイクについていたBBをママチャリに突っ込んで、シマノのロードクランク(FC-2350)取り付けた事があります。
この時は右クランクの取付位置が4mm右にオフセットしました。
FC-2350用と同じ軸長110mmだったので、当然左クランクもオフセットしたので左右の差は8mmとなります。
チェーンラインも当然4mm右にオフセットしました。
(チェーンラインはフロントダブルでインナーのみ使用したので、ある程度相殺され悪くはありませんでしたが)
BBをシマノに合わせたり、クランクをその自転車のものに変更するとオフセットが解消されました。
取付位置が異なるという事は規格が異なるという事で、テーパー角度などまで異なる可能性もあり強大なトルクが掛かる部分の噛みあいが不良という結果になりかねません。
(他の記事でも書いた事がありますが、軸部分には2ton以上の力が加わってもおかしくありません)
きちんと現在のクランクと規格が合っているものを選ぶ必要があります。
逆に、クランクを変更する場合もBBをクランクの規格に合わせる必要があります。

軸長を変更する場合

チェーンラインを合わせたいとか、Qファクターを変更したいなどで軸長を変更(メーカー非推奨)する場合、例によって他メーカーの話は分かりませんが、シマノの場合は軸長に比例して左右長が長く(又は短く)なる訳ではなくランダムに変わっていきます。
このあたりは「BB軸長」で検索してみてください。
(他の人の手柄を盗むようになるので転載しません。"metroに乗って!”さんのサイトだとシマノの図面まであります)
チェーンラインを合わせる場合、現在のBBがシマノであれば現在のBBの右軸長と比較して移動したい分右軸長が長い(又は短い)BBを選定します。
(チェーンラインは右軸長によって決まります)
Qファクターを変更したい場合は変更したい分だけ軸長が長いものを選定します。
備考ですが、Qファクターは下図の距離になります。

このQファクターが狭い程効率が良いと言われていて、シマノの場合(他は知らない)ロードより幅広に設計されているMTBであっても上位グレードになるほど狭くなります。



クランクごと交換する場合

クランク毎に指定のBBがあります。
シマノ FC-RS200 CLARIS(クラリス)(Amazonリンク)の場合
シマノ ロード クランクセット 2x8スピードFC-RS200 (メーカーリンク)
より抜粋

簡単に説明すると
・リアスピード:後ろの変速段数の事
・対応チェーン:具体的にはCN-HG40 CN-HG71の事
・チェーンライン:このクランクはチェーンリング(ギア)が2枚なのでこの2枚の中間からフレームのセンターまでの距離
 後ろのチェーンライン(スプロケットの中間)とかけ離れると、チェーンに無理な曲がりが発生し変速不調や音鳴りを起こしたり機器の寿命を短くします
 トリプルクランク(ギアが3枚あるクランク)の場合は、この例よりもう少し外側に出ますが同じロードのリムブレーキであればリア側は変わらないため目的を持って変えているのだと考えられます。
・PCD:BB軸の中心からチェーンリング取付ボルトの中心までの距離
・チェーンリングコンビネーション:ギア構成 歯数が46T(山の数)、34Tの組み合わせと、50T、34Tの組み合わせがある
・Qファクター:前述の通り
・シェル幅:フレーム側で言うハンガー幅のこと。ハンガー幅に合ったものを選びます。
 備考:ママチャリでハンガー幅70mmだからと70mmのBB-UN300を選ぶとまず付きません。(ITA仕様だからネジ向きが合わない。中には合う物がある可能性は否定できない)
・軸長:このクランクに使用すべき軸長を表示しています。
 この長さの推奨BBを使用すると表示されたチェーンラインになります。
 メーカー非推奨ですが、軸長を変える事でチェーンラインを変更する事が出来ます。
 
このクランクにはBB-UN300Amazonリンク)の軸長110mm、自転車のハンガー幅に合わせてシェル幅68mm又は70mmのBBを選定という事を示します。
(ロード用のクランクなので73mm幅は選択肢にありません)
また、BBに共締めするチェーンケースを付ける場合はKタイプを選択します。
※上記Amazonリンク先の場合は種類(スタンダード・・・)の欄をクリックして選択

他メーカーとの組み合わせ

前述のようにテーパー部分の規格が合わず組付けた当初は良くても、後々ガタが出る可能性がありますがそれでも試したいという場合は、軸長を変えつつ組み合わせを見るしかありません。
その際はチェーンラインを優先するのが良いと考えます。
ペダルの左右位置はトリプルクランク(ギア3枚のクランク)なら推奨構成でも2mm程異なりますから厳密に左右一致しなくても良いかと考えます。
(一致するのが理想ですが)
4mmのオフセット(左右差8mm)はどうかと思いますが、近所を走る分には気付きませんでした。(鈍いだけかもしれませんが)

まとめ

・規格があるのでフレームに合わせたBBを選びましょう
・軸全長と右軸長の長さは比例せずランダムに変わる
・クランクとBBのメーカーが異なると予定よりオフセットされた位置にクランクが付いてしまうことがある
シマノの場合、クランクごと交換する場合はメーカーサイト(又は仕様表)によってそのクランクのチェーンラインを知る事が出来る
 (軸長を変えた時のチェーンラインが計算出来ます)

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